韓国のキャッシュレス社会はすごい!!小銭が消える!?韓国人が指摘する日本にキャッシュレスが普及していない面白い理由

韓国はキャッシュレス社会だ。

paypay.ne.jp

PayPayのサイトによると韓国ではキャッシュレス普及率が96.4%だそうだ。

 

日本はまだキャッシュレスが始まったばかりだ。

この数字だと韓国は老若男女がキャッシュレス社会で生きている事になる。

 

記事によると

 

・所得控除政策
・宝くじの参加権を付与
・年商240万円以上の店舗にクレジットカード決済の対応を義務化


これらの施策を行った結果、1999年から2002年にかけて、クレジットカードの発行枚数が2.7倍になり、クレジットカード利用金額が6.9倍に増加したと分析されています。

 

とある。

 

しかもこれ、韓国政府政策だ。

クレジットカード決済の対の義務化ってすごい。

 

今安倍政権がこんなことやったら

「強権政治だ!」

「どこの処理端末を扱う業者と癒着してるんだ!」

 

と言って猛反発を食らうだろう。

 

韓国出身で近年まで年に1回は韓国に帰っている母に聞いてみた所、

若者だけでなくお年寄りもスマホを持ち、現金を使わないで

キャッシュレスだそうだ。

 

そういえば韓国ドラマで白髪の男性がスマホで電話しているシーンを見た事が

ある気がする。

 

もちろん、日本でもスマホを持っている高齢者はいなくはないようだが

それでも日本よりは高齢者層にも普及しているようだ。

 

www.newsweekjapan.jp

 

しかし、日本はというとどうだろう?

未だにスマホに恐怖感を覚えて使っていない高齢者も多いのではないだろうか。

使っていても電話のみで「メールやSNSなんて難しくてできない!」という

高齢者も多いのではないだろうか。

 

日本に住むうちの母がいい例で、私が5年くらい前に、なんとか説得して

私が昔使っていたガラケーを名義を変えて持たせたくらい、

 

「携帯よくわからないから…」

 

と携帯ネイティブではなかった。

電話しかできない。

そして、2020年の今でもガラケーを使っている。

 

日本にはそういう高齢者は多いだろう。

 

また、日本には現金至上主義の方も多いようだ。

 

toyokeizai.net

記事を引用してみた。

日本はなぜ現金流通にこだわるのか。日本には偽札も少ないし、現金を持ち歩く際も海外ほどのリスクはない。長年にわたって、現金流通が便利で、楽だったわけだ。」

 

という理由だ。

 

しかし、お隣の韓国はキャッシュレスが進んでいる。

なぜ、キャッシュレス社会なのか。

調べてみた。

 

https://namu.wiki/w/%ED%98%84%EA%B8%88%20%EC%97%86%EB%8A%94%20%EC%82%AC%ED%9A%8C

韓国のwikiで「現金のない社会」という項目を参考に見ていこう。

 

韓国がキャッシュレスに傾いたのはいつごろでどんな理由でだろうか?

 

wikiではこう説明されている。

 

「すでに韓国は現金のない社会に進入を控えている。特に1990年代後半の通貨危機を経験した後、租税確保次元でのクレジットカードの普及を促進し、ここで所得控除などの利点まで加わり、爆発的に増えた。」

 

これだけではない。

 

「また、韓国銀行が述べたように、高度な偽札の流通が急速に増加した2000年代には、IMFやコンピュータ関連機器を用いた偽札技術の発達により経済情勢 2006年から順次導入-発行されているが、すでにクレジットカード-キャッシュカードによる決済市場となっている。」

 

すなわち、経済危機と偽札の横行が重なってキャッシュレスに傾いたようだ。

そして、きちんとクレジットカードを使う事で所得控除をしてくれるという

メリットも大きかったのだろう。

 

他にもキャッシュレスのメリットが書かれている。

 

「例えば、現金5000ウォンで4200ウォンの商品を購入するとすれば、お釣り800ウォンを受け取らずに送金端末を利用して自分の口座に送金するか、交通カードにチャージされるようにするものだ。」

 

すなわち、お釣りが出ても小銭が出てしまって、財布にジャラジャラ入ってしまう

という煩わしさがなくなるわけだ。

 

日本にも交通カードが普及しているので、そこにチャージされるのはうれしい。

 

さらにこんな事も進められている、というか2017年の事なので、もうすでに

実現されているかもしれないが。

 

「2017年上半期からモデル事業の第一段階として実施し、中長期的に残ったお金をクレジットカードや口座に送金する案も進められ、業種もスーパーや薬局など小売業種全般に拡大される予定だ。現在、ロッテマートなど一部の大手スーパーでは、顧客が要請する場合、小銭をポイントに切り替えて支給している。」

 

日本ではイオンやイトーヨーカドーで小銭をポイントに切り替えてくれるという

イメージで間違いではないだろう。

 

それからクレジットカードの普及が大きいので、QRコード決済などの

モバイル決済は面倒らしく、あんまり好まれていないようだ。

 

また、代替サービスがないわけではないが、14歳未満だと

キャッシュカードを作る事が難しいらしく、

事実上、現金以外の決済手段がないのも問題になっているようだ。

 

じゃあ、14歳未満の子は親が自分のキャッシュカードで

取引してあげてるのかな?

 

さらに韓国銀行(韓国の中央銀行)は、こんな事も進めているようだ。

 

「韓国銀行は、2019年11月7日に、2020年初めから小銭口座積立サービス実施のため、試験流通事業者を募集すると明らかにし、現金取引後に生じた小銭を口座に直接積み立てるサービスを実施する予定だ。」

 

すでにサービスが実施されているのだろう。

 

どうやって現金で小銭を作らないようにするかを頑張っているようである。

 

もっと現金で小銭を使わせないように頑張っている韓国銀行、

こんなことをやっている。

 

「現在、旧10ウォン硬貨が20年現在、回収時に廃棄し始め、10ウォン硬貨の利用を意図的に不便にさせ始めた状況で、インフレに合わせて低額硬貨から段階的に廃止を進めている。 すでに1ウォン硬貨と5ウォン硬貨が先に同じ前てつを踏んでおり、10ウォン硬貨の使用率も非常に低く、難しくないものと見られる。」

 

小銭が使いにくくなっている!!

 

それだけでなく、コンビニでたまに起こる

「一円が足りなくてピッタシの金額で支払えなかった!」

 

という惨事もなくなるのである。

 

さらに、

 

「前述したようにIC基盤のクレジットカード/キャッシュカード決済に偏りすぎた韓国の決済市場と、租税逃れや手数料負担を念頭に置いて非現金決済を避ける業者の認識に対する変化が必要だという意見も提示されている。」

 

日本では、マイナンバーと銀行口座を紐づけることですら反対している人が

多くいる中、韓国では租税逃れのためにキャッシュレスを避ける業者をどうするかを

考えているのだ。

 

日本より先を行っていると言ってもいいだろう。

 

先ほども述べたように韓国はキャッシュレス社会と言っても

クレジットカード社会であって、QRコード決済などの

オンライン決済はまだまだ普及していないようだ。

 

そこで、こんな事も書かれている。

 

中央政府や地方政府が主導した決済サービスまで乱立し、結局、カード決済に押され、それぞれ撃破され、固辞しているのが現状だ。 結局、カード決済を基盤にしてオフライン決済市場で有意義な成果を出した「三星ペイ」や「LGペイ」のように、同様にカード決済基盤の「グーグルペイ」や「アップルペイ」などが導入されるまでは、韓国のオフライン決済市場に大きな変化は難しそうだ。」

 

これは少し古い記事のようで、実際にこんなニュースが出ている。

japan.ajunews.com

ニュース記事によると、2017年の話として、

LG電子が来月からサービスを開始するモバイル決済サービス「LGペイ」を初めて公開した。 」

そうだ。

 

うまく普及するのだろうか?

とはいえ、韓国はキャッシュレス社会でIT化も日本より進んでいるとなると、

LG電子などがうまくやれば普及には時間がかからないだろう。

 

これらの事を踏まえて、

 

「韓国すごい!それに比べて日本は…安倍政権ダメだな…」

 

と思っている人も多いだろう。

 

しかし、カード支払いで出たお釣りを自動的に銀行口座に入れてくれる韓国。

その銀行口座は、韓国版マイナンバー(住民登録証)がないと

銀行口座を開設できない。

しかも住民登録証と銀行口座が紐づいているので脱税もしにくい。

こういう前提があることを踏まえたい。

 

キャッシュレスを韓国並みにしたいならマイナンバーと銀行口座の紐付け、

これ大事かもよ?って話である。

 

そして、wikiには日本でキャッシュレスが進まない理由をいくつかあげていて、

 

「クレジットカード手数料が高い」

「治安がいいから盗まれたりする危険性が少ない」

「偽札が少ない」

「円現金の安定性に対する信頼依存度が極めて高い」

 

など、私でも聞いたことのある理由もあったが、

面白い理由も挙げられていた。

 

「ATM網が完備されており、どこでも24時間現金引き出しができる」

「銀行員が小銭を計算したり、お釣りを渡す必要がなく、

お金を入れると自動的にお釣りができる計算機械と自動販売機文化が発達した」

 

これである。

 

「韓国では24時間現金引き出しできないの!?」

「銀行員が現金を素手でやりとりしてるの!?」

 

ということだ。

 

https://namu.wiki/w/%ED%98%84%EA%B8%88%20%EC%9E%90%EB%8F%99%20%EC%9E%85%EC%B6%9C%EA%B8%88%EA%B8%B0#s-9

韓国のwikiの「ATM」の項目を見てみると、

ATMで24時間現金引き出しができる銀行はあるが、一部であって、

高い確率で24時間使えるATMが置いてあるのは繁華街など人の流れが多い所

だけのようだ。

 

韓国では、日本みたいに繁華街でも郊外でも田舎でも、どこでも

24時間使えるATMは珍しいのかもしれない。

 

だから韓国ではでこでも24時間お金を下ろすことが難しいので、

キャッシュレスの方がいつでも簡単に決済できるので楽だと言うことのようだ。

 

また、日本がキャッシュレスに進まない理由にこんな事象を挙げている。

 

バブル崩壊による失われた10年の影響で過消費を警戒する傾向と、クレジット/キャッシュカードを使う場合の過消費への懸念が社会基底にある」

 

失われた10年以降、日本の民間社会自体が自分たちが使うお金に関する分野では急激な変化を拒否し、安全性と安全性を最優先に考える傾向が強い」

 

韓国のこのwikiを書いた人はよく日本のことを見ている。

 

もちろん、バブルが崩壊し、給料が下がったり、失業したりで、

使えるお金が減ったというのもあるが、

 

メディアがやたらと「節約術」「ドケチ家族のここがすごい」を

テレビや雑誌などで放送しまくったり、消費増税をしてしまったり、

 緊縮財政だったり…。

 

韓国経済が日本より素晴らしいかといえばそうではないが、

日本経済の閉塞感がキャッシュレスに進まない要因の1つでもあるようだ。

 

あ、ちなみに韓国人が日本に旅行に行く時に、ガイドブックを読むと

「日本はカードが使えないお店が多いので気をつけて」

などと書かれているようだ。

 

それから、母の面白い話がある。

 

母は76歳だ。

数年前の話だが、韓国に旅行に行って現地の友達とお買い物を楽しんでいた。

友達も母と同世代で70代で女性だ。

母がレジで商品を購入しようとした時である。

母は現金で支払いをしようとしていた。

すると友達から

 

「なんで現金で払うの?カードで払いなさいよ!もう、私のカードでいいから

カードで払って!ポイントも付くから!」

 

と言われたそうなのである。


ちなみに、母はクレジットカードも持っているし使った事がないわけではないが、

キャッシュレス社会ではなく、クレジットカード利用も少ない日本で

長く生活してきたからか「カード支払い」は頭になかったそうだ。

 

しかもこの時、日本ではあまり聞かれない言葉をレジ担当の店員から言われていた。

 

「カード払いか現金払いかどちらにしますか?」

 

日本でレジで支払う時、まずカード払いか現金払いかを聞かれる事はないし、

カード払いをしたい場合は、客の方から「カード払いで!」というのが

通常である。

 

キャッシュレス社会が浸透しているだけでなく、

高齢者にもキャッシュレスが浸透している一端が伺えるエピソードだ。

 

日本の真のキャッシュレス社会はいつくるのだろうか?

 

スマホ使えない私たちを見捨てるのか!」

 

と言っている日本の高齢者は多いようだが、

じゃあ韓国の高齢者はどうやってスマホを持って使っているのだろうか?

日本と韓国では高齢者の能力に差があるのだろうか?

いやいや、そんなことはない。

国民性とかそういう違いがあるかもしれないが、

食わず嫌いをせず、まずはかんたんスマホからでいいので使ってみてもらいたい。

 

かくいう私もまだまだキャッシュレスは実現できていないので、

個人レベルでもどんどんキャッシュレスを進めていきたい。